すっとんの小部屋~ちょっとゆっくりしてこうか

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ほのぼの感と絶望感が同居した、ちょっと不思議な気持ちにさせてくれる漫画

時々、どうしようもなく疲れて「いっそ、別世界に行きたい」なんて思うことありませんか?

 

私はそんな時、寝る前にファンタジーモノの漫画や本を読みながら寝ることが多いです。

そんな夢が見れたらいいな、なんて思いで寝る前に読むんですが、まぁ同じ夢が見れたことはありません。

 

がしかし、これはこれで結構ストレス発散になるんですよ。

 

翌朝になると、思い悩んでいたことが不思議なくらいどうでもよくなったり。

 

そんなストレス発散に使っている書籍の1つに、「少女終末旅行」という漫画があります。

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新潮社:少女終末旅行(全六巻)

はじめに言っておくと、いわゆる”萌え”や”エロ”要素は一切ありません。

人類やその他生物も全て死に絶えた世界で、なぜか生き残った主人公のチトとユーリが絶望の世界をのらりくらりと生きていくというストーリー。

 

なぜ人類やその他生物の一切が死に絶えたのか、なぜ主人公だけ生き残っているかなどの細かい描写はあまり描かれていません。

描写的には戦争が契機となっていることは間違いなさそうですが、それだけでもなさそうです。

主人公達の主食もレーション(戦争時に兵士が携帯する簡易食料)ですし、そこここに銃や爆薬、大砲、戦車などが朽ちて転がっている世界です。

 

正確にはほんの少しだけ人間の生き残りもいたりしますが、物語のうえではそこまで重要じゃないのかも。

 

この漫画の何がおもしろいって、

タイトルにも書いた通り「ほのぼの感」と「絶望感」がいい具合に混ざり合って不思議な気持ちにさせてくれるんです。

 

前述した通り、食料は基本的にレーションか缶詰しかありません。

主人公以外の人間はおろか、生物自体がいない世界です。

ハッキリ言って絶望以外の何ものでもないですよね。

以下のコマのように、基本的には常に食料不足です。

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少女終末旅行1巻

それを、そんなこと感じさせない二人が旅してるんです。

例えば以下のような一コマ。

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少女終末旅行3巻

シーンは、食料製造工場を見つけて色々触ってたら動き出しちゃったというところ。

食料がなくて絶望の危機に瀕しているふたりとは思えない、ほのぼのさですよね。

 

このふたり、一応目的をもって旅をしてるんですが、それが明らかになっていくのは後半のほう。

また、しっかりと結末もあります。

最後は一体どうなるのか?というネタバレは、しないでおきましょう。

 

少しの間だけ別世界を旅したい、そんな時におすすめの一冊です。

よければ見てみてください。